【3D点群解析システム (GC3D-Pro)】

 「GC3D-Pro」は3D点群地形データをより、正確かつ効率的に解析・作成するアプリケーションです。あえてバッチ処理にこだわり処理します。

 バッチ処理は一見煩雑な処理と考えがちですが、一貫性の処理操作と処理記録とレポートによって、より多くの解析・可視化を実現し、限りなくベストに近いベターな結果を効率的に導きます。作業記録が残る事でより精度の高い解析が可能となり、結果的には作業効率が上がります。また結果に対する証明・形跡となる「evidence」を同時に作成する事も、効率化とともに重要と考えます。

 ※【試供版】(GC3D-Pro 8.2.50 & Java8Update191)もございますのでお試しください。

対応フォーマット:LAS,DM,XML,Tiff,Shp,SIMA,obj,SL2,NMEA,VRML,PLATEAU(City GML)他

■LasからTiff(標高)変換機能

 LasからTiff(標高)変換機能【新機能】

 LasデータからTIFF(標高)変換において、これまでの最下点・最高点・平均値に加え、「最頻値」「中央値」を追加しました。

 高密度点群データにおけるグラウンド抽出においては、最下点が必要とされるポイントデータでない場合も多く、特にiPhone LiDAR・LiDAR SLAM等では「外れ値」を除いた密集度の高いポイントが真値となるケースがあります。

 要求精度や点密度に合わせ、必要とされるグラウンドデータを効果的に抽出か可能となります。

 

■LASノイズ除去機能(表面)

 LAS点群から微細なノイズ除去(表面)【新機能】

 iPhone LiDARや地上固定レーザー・LiDAR SALM等で取得した高密度点群から点密度の低い「ノイズ」を除去します。

 点密度に合わせポイント間距離と点密度を設定する事で、構造物や道路表面から離れているポイントを効率的に除去します。iPhone LiDAR等で取得した点群等で、密度の低い箇所や、多層化した箇所等で効果的です。

■LASとDXFからTIN作成

 LASとDXFからTIN作成

 三次元点群を使用した断面図作成において、「三次元点群を使用した断面図作成マニュアル(案)(国土地理院・平成 31 年3月改正)」に基づき、LASデータと「ブレークライン」となる3D-DXFからTINデータを作成します。

 これによって、等高線はもとより構造物の三次元ラインデータとLASデータから、より正確で効率的な断面図作成が可能となります。

 

■LASノイズ除去機能(スパイク除去)

 LASノイズ除去機能(スパイク除去)

 一見グラウンド抽出されている地形データにおいても、突起や地表面上のノイズが残りがちです。より品質の高い「地表面」の抽出を目指し、個別のポイントから周辺ポイントを比較し、地表面として不自然な突起物等を抽出し除去します。

 ノイズ除去においては、除去し残った地表面が新たなノイズとなる事もしばしばある為、複数回繰り返し計算する事でノイズが収束し、理想に近い地表面抽出が可能となります。抽出されたポイントは勿論、抽出したポイントも残す事で、処理作業も可視化されます。

 

■LidarSLAMデータの公共座標変換

 LidarSLAMデータの公共座標変換

 LidarSLAM技術(自己位置推定と同時に周囲の点群を作成する技術)による測量で取得された点群データ(LAS形式)を、ローカル座標から公共座標(測地系座標)へ変換します。

 GCP(調整点)により地上データは勿論、地下埋設管等にも対応しております。各GCPの誤差を最小となる3D移動により、個別に取得した点群データを統合します。また精度確認の為にGCP(調整点)での較差を記録し、移動に関する根拠(エビデンス)や精度管理に必要な較差・標準偏差も記録されます。

 

 

■LASデータ標高差変換

 LASデータ標高差変換

 LiDAR等で取得したLASデータからフィルタリング処理し、抽出したグランドデータをTIN(triangulated irregular network)と、オリジナルデータの差分から樹木等を差分標高LASに変換します。

 地表面からの差分標高データに変換する事で、個別の樹高点群となり、SDM(Digital Surface Model)がそのまま樹高データとして解析が可能となり、樹高の等高線が作成可能となります。複雑な地形に群立する樹木を「あたかも平らな地形上」に並べた状態にします。

 

 

■LAS差分抽出

 LAS差分抽出

 オリジナルデータからグランディング処理を施したデータと、「オリジナルデータの差分」を抽出します。

 グラウンド以外を抽出する事で、グラウンドデータの確認にもなりますし、グラウンドへの再編集が必要な作業のデータが明確になります。 

  同一ポイント以外を抽出する事は勿論、ポイントの周辺(球体)距離を指定する事で、グラウンドに再編すべきポイントの抽出が可能となります。

 

 

■LASデータ補間機能(データ結合機能)

 LASデータ補間する事で、異なった時期や方法で取得された点群データを、空間的にマージ編集し、地上固定式レーザー+UAV LiDARといったハイブリッドLASデータが作成可能となります。

 データ結合においては、単純に結合するのではなく、同一点を避けるなど複雑な3D点群構築を効率的に進めます。正確な地上固定式レーザーのデータを基準に、不足分をUAV LiDARデータで補間、或いはグランディング処理においても、確実なグラウンドに擁壁等の構造物を別途挿入、といったデータ構築の幅が広がります。

 UAV LiDARで取得しきれない箇所を「数値標高モデル」補間することで、作業性の効率化を図ると共に、データの確認にも利用出来ます。

 

■数値標高モデルをEsri ASCII ラスターへ変換

 ドローン自動飛行アプリ支援機能(Litchi連動機能) 

 国土地理院 の 基盤地図情報数値標高モデルの5m メッシュ・ 10m メッシュの「JPGIS2.0 形式」と「JPGIS2.0(GML)形式」のxmlおよびzipファイルを十進緯度・経度のEsri ASCIIラスターファイルに変換します。複数のXMLファイルを一括でひとつの Esri ASCII ラスター形式ファイル変換が可能です。

 湖沼等でデータが存在しない個所を穴埋めする事でデータ欠損を補い、利活用の利便性向上を図っています。

 

 

■LiDAR自動飛行支援機能

 ドローン自動飛行アプリ支援機能(Litchi連動機能)

 ドローン自動飛行として利用されている「Litchi」の支援機能として、「Litchi Mission Hub」との連動機能を追加します。

 「Litchi Mission Hub」の利点を活かし、PCで事前に安全で精密な飛行計画を実現します。オンライン地形とは別に、国土地理院 数値標高地形をLitchiが読込可能なASC形式に変換します。

 飛行計画は別ツールで作成したDXFからの変換を可能とし、LiDARの自動飛行では難しかった、H/Pから各センサーやIMUのイニシャライズ飛行に自在コントロール可能です。安全飛行の補助として、飛行縦断図も同時に出力します。縦断図は安全飛行においては、重要な参考資料となります。

 

■多用な3D点群地形データへの対応

 LP測量(レーザプロファイラ測量)データ・LiDAR・ドローン測量データ、地上型固定レーザースキャナー、さらにMMS(モービルマッピングシステム)により取得した3D点群データは、i-Constructionにおいても広く基本計画・設計・CAD・またはGIS等にも利活用されています。
 「GC3D-Pro」は、これら3D点群データをはじめ、3D-CADシステムから出力された3D-DXF、DM(数値地形データファイル)、GISアプリ等で作成された3次元データ(Shpメッシュ等)、勿論「基盤地図情報・数値標高モデル」に代表されるDEMモデルデータなどを効率よく解析し、必要に応じてハイブリッド化する事により精度の高い3Dモデルを効率よく作成します。

■標高ラスター(TIF)から精密等高線作成

 標高TIFFから精密等高線 

 標高TIFFはから等高線を作成する機能は「QGIS等」でも確立されていますが、個別TIFFからの抽出の為、各データの境界部分で「等高線のずれ」が生じます。

 GC3D-Proでは個別のファイルからのみ等高線を抽出するのではなく、隣接ファイルの情報を相互解析する事で、メッシュの境界部分での等高線を「ズレ」を無くし、不具合を解消した精密な等高線を抽出します。

 個別図郭のみで使用する場合には問題はないですが、図郭またがりでの3D等高線を必要とする場合においても、正確な等高線を作成する事が可能です。

■LASデータからメッシュ抽出

 メッシュ変換

 LiDAR等の点群データ(LAS形式)から指定サイズへのメッシュ変換と3Dデータの抽出を算出します。

 単一のルーティンで「ポイント密度」「平均高度」「最高・最低高度」「高低差」を抽出する事でポイントデータだけでは見えなかった「データの素性」を可視化する事が可能となります。

 

■水流・水域解析

 LPデータ等の点群データから地表面に沿った流水を解析します。レーザ計測データ等の場合は、事前に地表面となるDTMを解析し、そこから生成された細密なグリッドデータより、勾配が最も大きい方向への水流ラインを導きます。

 メッシュの精度やサイズに合わせ、小さな「窪み」等を考慮した平滑化処理を施す事により、地形データに合わせた現実に近い流下ラインを導く事が可能となります。

■LASデータからオルソ画像作成

 LASデータからオルソ画像作成

 3Dレーザースキャナーにより取得するデータは、点群データ(LAS形式)からオルソ画像を生成します。

 SfM処理データの場合は、オルソ画像を同時に作成されますが、3DレーザースキャナーやMMSでは、オルソ画像が作成されません。3D点群データはそのままでは非常にデータ量が多くなり、背景データとして取り扱うのは難しいのが現状です。

 GC3D-Proでは、LASデータからオルソ画像(TIFF/JPEG形式)を作成する事で、CADやGISで利便性向上を図ります。

■標高ラスター(TIF)から断面作成

 標高TIFFから縦横断作成 

 3D点群データ(CSV・DAT・TXT)から標高TIFF変換すると供に、任意の箇所の断面を取得します(DXF・SIMA・CSV・KML対応)。

 標高TIFFは基盤地図からの変換など、広く一般的になってきましたが、縦横断図作成には、サーフェイスやソリッドモデルへの変換が必要でした。

 標高TIFFにから直接縦横断図を作成する事で、データ量を飛躍的に省力化でき、大量データへ対応可能となりました(CSVに対し約1/10)。

 変換機能と供に、既存標高TIFFをベースに使う事も可能です。

作成されたデータは図面としての2D-DXFをはじめ、断面データCSV、3D-DXF、KMZに出力が可能で、Google Earthで確認する事もできます。

■多彩なファイル対応

 3D点群データには不可欠なLASフォーマットは勿論、国土地理院、測量関連、GIS等で広く利活用されているファイルフォーマットに対応しています。CSV・TXTについては列によるデータの違い(数学系・測量系)や、ヘッダー行等にも柔軟に対応しています。

【対応ファイルフォーマット】

LAS/XML(JP-GIS・LandXML)/DM/CSV/TXT/DXF/SIMA/Shp/TIFF(標高)/KMZ/TIN(obj・gc6)・・

※リクエスト応じて随時対応しています。

 

■LPデータ編集

 航空レーザー測量(レーザープロファイラ(LP)測量)によって作成されたデータは、作成機関や時期によってフォーマットにばらつきがあります。それらデータをLASデータに変換することで、データの互換性が図られ、効率的な作業が可能となります。 

 オルソ画像と合わせ、LPデータに地形の色情報を付与する事ができ、目視での確認や他の作業への利活用の幅が広がり、関係者間でのデータの共有化が図れます。

 CSV(テキスト)⇔LAS、測地系(XY)⇔緯度経度(BL)を相互に変換することで、柔軟な対応が可能となります。

■既存データを最大限に利活用

 国土地理院 基盤地図情報 数値標高モデル(XML形式)から、国土基本図郭単位でTIN(triangulated irregular network)を生成します。

TIN生成ではデータのつなぎ目での不整合がなくシームレスに作成し、元々2次・3次メッシュ単位で保存されているデータから、測地系の図郭単位(国土基本図郭)に変換します。

 作成されたTINデータからは、DXF・Shpといった設計CADやGISでの利便性のある3Dデータが出力可能です。

 またグリットデータとしてCSV出力(10m~10cm)も可能で、3Dデータの利活用の幅が広がります。

 

■点群データから縦横断

 点群データのまま縦横断図を作成します。LiDARや地上レーザー等からの点群データのフィルタリング処理は、計画・設計の基礎データとなり、それらを元にTIN(不規則三角形網)を生成し、縦横断図やメッシュデータ生成等にとって重要な作業です。

 しかしさまざまな計測データから効率よく地表面データをフィルタリングする作業は、時間やスキルを必要とする作業でもあります。求められる品質に合わせ、あえて点群のまま縦横断図を作成する事も業務効率化につながると考えます。

■他システムとの連携

 CADやGIS内で作成したラインは元より、Google Earth上で作成したライン等を元に国土地理院 基盤地図情報から縦横断図を作成します。

作成されたデータはDXF・Shp等でCAD・GISでの利用やGoogle Earthでも確認することが可能となります。

 他システムとの連動性を図ることで、特別な3D-CAD・GIS等のアプリケーションやスキルを必要とせず、Google EarthとGC3D-Proの環境のみで、縦横断の確認が可能です。

■CSV連動

 点群のみならず、図面データから3D化する事も可能です。現況図面を3D化し、同時にドローン測量等で計測・解析した結果をメッシュ解析し、樹木堆積等を計算します。解析結果はShp・DXF等の図面データや、数量としてCSVで出力されます。

 また計算結果をCSV出力することで、evidence(計算根拠)として設計資料としても役立てます。

■2D→3D

 これまで2Dのみで作業していた図面データも、3Dデータと重ねることで、3Dデータとしての作業が可能となります。

 対応データ形式も測量・設計・GISの分野で多く使用されているファイル形式の入出力に対応しており、データ変換ツールとしても利活用できます。

 

 

 

■シミュレーション(簡易冠水量)

 解析結果データをDXF・Shp・KMZといった汎用的なファイルに出力し、Google Earthや他のGISシステムの連携することで、データの可視化を効率的に運用することが可能となります。

 浸水深メッシュを等深線に変換しKMZ出力する事や、各水位での水量も速やかに算出でき、災害を想定した対策検討のデータや資料にも活用できます。

※水位は一定水位での簡易計算であり、浸水位変動を考慮する場合は、別途解析による深水想定メッシュデータが必要となります。

ダウンロード
3D地形解析システムGC3D-Pro【試供版/現在メンテナンス中】
3D点群地形データを効率的に解析・作成するアプリケーションです。インストール手順書にも記載しておりますが、インストールにあたってはJAVA環境をご用意下さい(試供版にもJAVA同封しています)。インストールやご試用にあたってのご質問も承っております。ご不明な点がございましたらお知らせください。
試供版.zip
zip ( 圧縮 ) ファイル 95.7 MB
ダウンロード
【GC3D-pro】パンフレット
3D点群解析システム「GC3D-Pro」.pdf
PDFファイル 1.6 MB